こんにちは、ヨダンです!
社会の授業で先生が話してくれる余談みたいな感覚で、日本の歴史にまつわる生活・文化・人物をちょっとだけ身近に感じられる動画をお届けしています。霊夢と魔理沙のテンポのいい掛け合いと、たくさんのビジュアルを交えながら、歴史に詳しくない方でも楽しめるよう工夫しています。
「明日、誰かに話したくなるな」と思ってもらえたらうれしいです。あくまで素人ですので、どうぞおおらかな気持ちでご覧いただけると助かります!
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日本史の余談ですが
コンパクトミラーを見る女性。
こちら決してコラ画像ではありません。
ちゃんとした#喜多川歌麿 の美人画です。
#江戸時代 の鏡というと、丸くて金属製のものをイメージしますが
なんと、こんな今っぽいコンパクトミラータイプも存在していました。
名前は「びいどろかがみ」。
その名の通り、ガラス製の鏡です。
ガラス製の鏡がはじめて日本に持ち込んだのは、かの#フランシスコ・ザビエル だとか。つまり、#戦国時代 にはすでにガラス製の鏡が日本にあったんです。
画像2枚目は戯作者・#山東京伝 の本に紹介された「唐物硝子鏡」。
大きさは、たて8センチ、よこ5センチほど。コンパクトです。
この文章によると「近頃江戸市中で売られているびいどろかがみは、こんな感じの唐物(舶来品)をマネてつくったものだろう」とあります。
江戸時代後期には、コンパクトミラータイプの鏡も販売されていたようです。
が、主流はやはり伝統的な金属製の丸い鏡だったようで、
ガラス製の鏡が主流になったのは#明治時代 だそうです。
(『名所腰掛八景』喜多川歌麿)※画像1・3枚目
(『歴世女裝考』岩瀬百樹(山東京伝の本名))
21 hours ago | [YT] | 292
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日本史の余談ですが
昨日ちょっと触れた「#のぞきからくり 」の話。
こちらは#江戸時代 後期の江戸のようすを描いた作品の一部なんですが、画像手前、子どもたちがしゃがみこんでなにかをのぞいています。
その前には箱のような装置があり、両脇におじさんが立っています。
この装置が「のぞきからくり」です。
こどもたちがのぞく先には絵があり、それをレンズを通して見ると
立体的に見えるというもの。
箱の上には何枚か絵があり、ヒモを使って箱の中に下げたり上げたりします。
そうすると場面が変わるわけです。
装置の両側に立ってるおじさんは、絵を上げ下げする人と、もうひとりは
物語を語る人。
画像2枚目では太鼓を叩いて調子をとっているのがわかります。
ギミック式紙芝居ともいえる「のぞきからくり」は、江戸時代中期頃から
縁日などで見世物として行われるようになり子どもを中心に人気を博しました。
明治・大正と時代は変われど「のぞきからくり」は愛され続け、戦後も
お祭りのときにその姿を見ることがあったそうです。
1 day ago | [YT] | 224
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日本史の余談ですが
こちらなんの装置かというと、「のぞき眼鏡」というもの。
#江戸時代 後期のマルチクリエーター#司馬江漢 がつくったものです(1781年頃)
どんな装置かというと…なんと絵が立体的に見えるんです。江戸版3D装置です。
斜めになった板のところには鏡がついており、そこにさかさまに置いた絵が
反転して映り、赤丸のところにはめこまれた凸レンズを通して見ると
立体的に見える…という仕組み。
これ、実際にのぞいたことがあるのですが、想像以上に立体的に見えておどろきました。まさに目の前に景色が広がる感覚です。現代人のわたしですら「おお!」となったので、当時の人のおどろきはたいへんなものだったでしょう。
画像2枚目はこの「のぞき眼鏡」の裏に貼られた説明書。
最初に長々と書かれているのは、司馬江漢がいかにすごい人なのかという文章。
ざっと説明すると「司馬江漢先生は、絵の仕事のかたわらで西洋の学問を学び、銅版画というものを知ったが、日本にも中国にもそれに関する知識はなかった。江漢先生はその製法を独学し、ついに銅版画を完成させた。日本での創始者である」という感じ。大絶賛。
左下には絵で使い方の説明もあります。
三つの絵のうち右側は、のぞき眼鏡など専用の道具がない場合に立体的に見るやりかたで、逆さまにした絵を鏡をかざして見ています。
画像3枚目は、浮世絵師・#鈴木春信 による美人画。
女の子がのぞき眼鏡で絵を見ているというめずらしい作品。
ちなみにここで描かれているのぞき眼鏡は「ゾグラスコープ」と呼ばれた舶来もので、オランダから輸入されたそう。
この浮世絵は江漢先生がのぞき眼鏡を自作するより20年ほど前の作品です。
見たことのない珍しい舶来品に浮世絵を見た人もびっくりしたことでしょう。
「のぞき眼鏡」と似たようなもので、見世物として大人気だった「のぞきからくり」というものがあるのですが、その話はまた明日!
2 days ago | [YT] | 225
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日本史の余談ですが
これ、なんだと思いますか?
「鉢山(はちやま)」というものを描いているのですが、じつはこれ
風景のミニチュアなんです。
下の方を見ると、盆栽の鉢みたいなものが見えます。
なんとこれ、#東海道五十三次 の風景をミニチュア化したものなんです。
石や土、コケや植物などを使ってそれぞれの宿場の特徴を小さな世界に再現しているのだとか。まさに箱庭的世界!
画像1枚目は「#箱根 」。
箱根の険しい山を見事に表現しています。
画像2枚目は「四日市」。
中央に水が流れていて橋が架かっているのですが、よーく見ると
小さな人が歩いています!こだわりがすごい!!
画像4枚目は「大津」と「京の三条大橋」。
大津の鉢、めちゃくちゃオシャレですねぇ。琵琶湖でしょうか。帆船が浮かんでいます。
このとんでもないミニチュア五十三次を生み出したのは、木村唐船(とうせん)という大坂の知識人(生没年など不明)。
舶来品や石などを愛した人だったそうで、当時大人気だった#歌川広重 の風景画を参考に「鉢山」というミニチュア五十三次を創り出したそう。すごすぎる。
そしてそれを#歌川芳重 (よししげ)という絵師が描き、1848年に『鉢山図繪(はちやまずえ)』という本が出されたのです。
つくづく江戸時代にはとんでもない人がまだまだいるものだなぁ…と感じます。
(『鉢山図繪』メトロポリタン美術館所蔵)
3 days ago | [YT] | 301
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日本史の余談ですが
クイズの答えです!答えは…「手形」でした!
力士の手形は今でも人気がありますが、江戸時代から人気があり、「縁起物」にもなったとか。
それにしてもドデカイ手形です。
深川の富岡八幡宮に、生月の手形も残されているそうですが、なんと約25㎝。めちゃくちゃデッカイ。
この#生月鯨太左衛門 (いくつきげいたざえもん)、手形の横にも描いてあるのですが身長7尺5寸、体重45貫目。
つまり、身長およそ227センチ、体重約169キロ。
#江戸時代 の男性の平均身長が155センチほどだったといいますから、生月がどれほど規格外の体格だったかがわかります。
ちなみに#葛飾北斎 も180センチくらいあったとか。デッカイ。
かの#松尾芭蕉 も180センチくらいあったんじゃないか説があります。
話を戻して…
人気力士だった生月ですが、土俵入りのパフォーマンスを見せる専門だったそう。豪快な土俵入りに観客はおおいに沸いたことでしょう。
しかし、病により24歳という若さで他界しています。
脚気や梅毒が原因ともいわれていますが、くわしくはわかっていません。
4 days ago | [YT] | 222
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日本史の余談ですが
こちら江戸時代後期に活躍した伝説的巨漢力士、生月鯨太左衛門(いくつきげいたざえもん)の浮世絵。
この浮世絵には、生月のあるものが残されているのですがそれはなんでしょうか?(答えは明日!)
5 days ago | [YT] | 128
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日本史の余談ですが
光と影の描きかたが大胆な一枚。
灯篭から漏れ出た光がまるでスポットライトのように女性の顔を照らし出しています。
それ以外の部分を真っ暗ではなく、薄いグレーにしているのもユニーク。
しかも光と影の境界線部分をグラデーションにすることで、光のまぶしさが一層際立っています。
この女性、夜中にこっそり恋文でも読んでいるのかと思いきや、その手元を見ると…なんと本を読んでいます。
表紙に男女らしき人物が描かれているので、おそらく恋愛ものでしょう。
口角のあがった半開きの口元に、女性の夢中になって読んでいる感が集約されています。目もなんだかいきいきしてます。
どういうシチュエーションなのかわからないのですが、夜に立ち読みで本を読むってすごいですねぇ。みんなのいる前では読みたくなかったんでしょうか。
こちら『難有御代賀界図(ありがたきみよのうげえ)』というシリーズものなのですが、こうした光と影をテーマにしておりどれもおもしろいのでまた紹介します!
(『難有御代賀界図』三代#歌川豊国 )
6 days ago | [YT] | 259
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日本史の余談ですが
先日、山梨のぶどう栽培について紹介しましたが、そのときいただいたコメントで知った山梨銘菓「月の雫」について。
この、ぶどうを使ったお菓子をちょっと調べたところ、なんと#明治時代 の全国特産品ガイドブック(『大日本物産図会』)にもその名前がありました!
明治時代にはすでに有名だったんですねぇ。
ちなみになんと書いてあるかというと
「葡萄は山梨群岩崎村に産ずるを殊(こと)に好(よし)とす。つる草にして
春花を開き、秋実を結び垂れおりて藤花のごとし。熟するによりて雅客、棚下にあつまり盃をかたむけ、その席空にある。葡萄をことごとく求むることをなさしむ。また近年多くぶどう酒、干しぶどう、月の雫を製す」
このガイドブックは明治10年につくられたものなのですが、その頃にはすでにワインや干しぶどうなんかもつくっていたんですねぇ。びっくり。
ちなみに「月の雫」は、甲州ぶどうを糖衣でひとつぶずつコーティングした和菓子。上品な見た目もさることながら、口に入れたらまさかのフレッシュなぶどうというおどろきはたしかに名物になるポテンシャルしか感じられません。
現代でも山梨銘菓として有名で、購入もできます。
さらに調べたところ、#幕末 につくられた甲斐の名所・名物双六にもその名が!
「極製月の雫」とあり、まるで玉手箱のような立派な箱に入っています。
贈答品として人気だったのでしょうか。
「月の雫」がいつどのように誕生したのかについては諸説あるそうですが、幕末にはすでにその名が知られていたと考えてもよいのではないでしょうか。
余談ですが、この双六は#歌川国芳 とその門人たちによる作品で、「甲斐の馬」のコマを担当したのは国芳の長女(とり)。「国芳女(むすめ)十才とり女」と書かれています。つまり、このとき10歳(!?)です。
1 week ago | [YT] | 259
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日本史の余談ですが
先日紹介しました花の名所双六に出てきた「三囲の夕立」。
江戸時代前期に活躍した俳聖・松尾芭蕉の弟子、宝井其角(きかく)が雨乞いの俳句を三囲神社に奉納したところ雨が降り、干ばつに苦しむ人たちが救われた…という逸話が由来だそう。
で調べたところ、こんな浮世絵が!
こちら三囲神社に参詣に訪れた女性三人組が夕立に遭ってあわてているところ。
風も強いようで、左の女性は裾をおさえていますがきわどいところまで足が見えてしまっています。
余談ですが、こうしたハプニング的チラリズムを描いた浮世絵は「あぶな絵」と呼ばれています。
閑話休題。
こちらの浮世絵、上のほうを見ますと…なんと雲の上に人がいます。
頭に手をやり八の字まゆげの男性と、その男性を囲むように座るのは鬼と雷神。
この男性が宝井其角で、雷神に雨を降らせてくれるようお願いしているところなんです。
それにしてもこの鬼、めちゃくちゃ人間臭い。
着流し姿でキセルを吹かせて完全にリラックスモードです。
右側にいるのがおそらく雷神でしょう。
鬼「まぁ、そういうことだから雨降らせてやりな」
雷神「あ、じゃあ雨降らせてきますね」
其角「いやぁ、助かります」
なんて会話が聞こえてきそうです。
こちらの逸話は当時とても有名だったようで、江戸時代後期につくられた江戸のガイドブック『江戸名所図会』の三囲神社のところにも「元禄6年の夏、大いに日照りが続き、困った農民たちが集まって三囲神社に雨乞いの祈願をしていたところ、参詣に訪れていた其角が雨乞いの句を詠んで奉納したところ、その日のうちに雨が降った」というようなことが書かれています。
そのとき詠んだ句というのが
「夕立ちや 田をみめぐりの 神ならば」
田を見まわる神さまがいらっしゃるならば夕立を降らせてください、みたいな意味です。
「みめぐり」には「三囲」をかけています。
1 week ago | [YT] | 220
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日本史の余談ですが
猫の長屋の次は、ねずみの銭湯!
明治15年(1882)の作品です。
おかあさんねずみが子どもねずみを桶に入れてお手入れしています。
手にしているのはカミソリでしょうか。
入浴客の背中を流す「三助(さんすけ)」ねずみもいます。
湯船の奥の壁には「(て)ぬぐい無用」の貼り紙が。
今も昔も湯船にてぬぐいを入れるのはマナー違反だったようです。
江戸時代の銭湯もつくりは同じなのですが、脱衣所から洗い場、湯船までがシームレスなのはおもしろいですねぇ。
ちなみに、#江戸時代 の銭湯には湯船に入るには「石榴口(ざくろぐち)」という狭い入り口をくぐらなければなりませんでしたが、#明治時代 に「不衛生である」として石榴口は姿を消しました。
(『新板甲子温泉』三代目歌川国貞)
1 week ago | [YT] | 378
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