日本史の余談ですが 

光と影の描きかたが大胆な一枚。
灯篭から漏れ出た光がまるでスポットライトのように女性の顔を照らし出しています。

それ以外の部分を真っ暗ではなく、薄いグレーにしているのもユニーク。
しかも光と影の境界線部分をグラデーションにすることで、光のまぶしさが一層際立っています。

この女性、夜中にこっそり恋文でも読んでいるのかと思いきや、その手元を見ると…なんと本を読んでいます。

表紙に男女らしき人物が描かれているので、おそらく恋愛ものでしょう。

口角のあがった半開きの口元に、女性の夢中になって読んでいる感が集約されています。目もなんだかいきいきしてます。

どういうシチュエーションなのかわからないのですが、夜に立ち読みで本を読むってすごいですねぇ。みんなのいる前では読みたくなかったんでしょうか。

こちら『難有御代賀界図(ありがたきみよのうげえ)』というシリーズものなのですが、こうした光と影をテーマにしておりどれもおもしろいのでまた紹介します!

(『難有御代賀界図』三代#歌川豊国

1 week ago | [YT] | 259