ブルアカ反応集【ヒナ吸い愛好家】

社会人になった後に先生と再会して、日頃の世間話や愚痴をお酒の席で交わしていくうちに昔の想いが再燃した元生徒たち
コメントやSSが集まったら動画化します。

1 month ago | [YT] | 207



@ohchan165

20代後半になって◯欲が爆発した捕食者と飲みに行ってお持ち帰りされたい気持ちはある

1 month ago | 4  

@Kusao_55

めっちゃ良い概念

1 month ago | 5  

@動いてるのに寒いよ

書き直しました ミカの場合 駄作 私がキヴォトスを離れてから3年。 朝5時のアラーム それで、今日という1日が始まる。 先生「うぅ...仕事だるぅ……」 めんどくさいとは思いつつも、仕事の準備をしていく。 朝食を済ませ、勤務先の焼肉店へと入った。 先生「おはようございまぁ〜す」 同僚「おはよう。早速だけどこれ手伝ってくれるか?人手が足りてなくてな。」 先生「分かった。手伝うよ。」 先生「というかバイトとか募集したら?」 同僚「募集はしてるんだがな...中々来なくて。」 朝8時 開店 土曜日だからか、一気に人が流れ込んでくる。 子供から大人まで、幅広い層が店にやって来た。 その時、見覚えのある姿が目に映った。 短くはなっているが、特徴的な桃色の髪、銀河のような美しいヘイロー。 間違いない。ミカだ。 先生「1名様ですね。こちらへd...あれ?ミカ?」 ミカ「その声は...先生?」 ミカ「久しぶり。」 大人になったからか、昔とは違い落ち着いた雰囲気で話し掛けてくる。 しかし、昔のような笑顔は消えていなかった。 1時間後 先生「9580円でーす」 ミカ「えーと...はい。」 ミカ「先生?」 先生「?何かな?」 ミカ「その...良かったら...明日またここに来ない?」 先生「いいよ。明日暇だし。」 先生「行ける時になったら連絡するね。」 ミカ「ふふ...良かった。」 …… 閉店時間となり店から電気が消える。 街灯の灯りの下、同僚と一緒に歩いて帰っていた。 同僚「じゃあな〜」 先生「うん。また月曜日に。」 家のドアを開けて、暗いリビングに電気をつけた。 先生「ふぅ...。」 先生「それにしても、ミカに会えるとはね。」 先生「思ってもいなかった...。」 リビングに独り言が響き渡る。 その時、スマホに1件の通知が来た。 ミカ「明日は飲みに行くんだし、早く寝なよ。」 先生「うぇ!?もうこんな時間!?早く寝よ...」 翌日 店員「いらっしゃいませ!何名様でしょうか?」 先生「1名なんですけど、これからもう1人来ます。」 店員「はい!分かりました!こちらへどうぞ〜」 十分後 先生「……ミカ遅いな...」 仕事で遅れるとは言っていたが、まさかこんなに遅れるとは思わなかった。 そんな考え事をしているのも束の間、向こうから足音がしてきた。 ドドトドドドトトドド…… ミカ「せーんせっ!!!」 先生「わっ!?」 ミカが先生に抱きつく。 その姿は、3年前と全く変わっていない。 ミカ「先生、会いたかった……」 先生「うん。昨日は仕事で言えなかったけど、」 先生「久しぶり。ミカ。」 卒業式以来のミカとの会話。 どこか懐かしく感じてくる。 先生「とりあえず何か頼もうか。何食べたい?」 ミカ「それなら私これ食べたい!」 デデドン!(高額) 先生「めっちゃ高いじゃん...」 ミカ「ジー(光り輝く目)」 先生「全く……しょうがないな。今回だけだぞ?」 ミカ「やった〜☆」 5分経ち、高めのワインが運ばれてきた。 先生「これ結構度高いけど...ミカは大丈夫なの?」 ミカ「全然大丈夫だよ。私は結構お酒強いし。」 ゴクッ 先生「...はぁ〜……」 ミカ「おいしい〜……」 同僚「お待たせしましたー。白米(特)でー……あれ?○○?(先生本名)」 先生「げっ……」 ミカ「ニヤッ(悪い事を思いつく顔)」 ミカ「こんにちは!将来の先生のお嫁さんの聖園ミカでーす☆」 先生「ちょっ!?!!?」 同僚「ふーん...お前結婚するんだな。」 先生「嘘だから!ミカの嘘だから!」 先生「はぁ……」 ミカ「ごめんごめん!」 ミカ「……先生」 先生「?」 ミカ「卒業式の時の約束……覚えてる?」 先生「あぁ。あれか。」 ミカ「私もう、20歳になったよ。」 ミカ「希望の仕事に就けた。住むところも見つけた。料理もできるようになった。」 ミカ「もう十分、先生のお嫁さんとしての資格はあると思うんだけどな?」 その問いに対しての返事は、もう分かりきっていた。 先生「でも、私たち先生と生徒の関係だし……」 ミカ「先生……」 チュッ 先生「!?」 ミカ「私もう、大人になったんだよ。」 ミカ「もう……生徒じゃない。」 ミカ「貴方も……もう先生じゃない。」 ミカ「ただの男女2人。だから……」 カバンの中から、小さい白い箱を取り出す。 ミカ「いいかな……?」 店内が静寂に包まれる。 それにも気付かず、2人だけの世界に入っていた。 周りが見守る中、先生が口を開く。 先生「私でいいなら...」 その声を聞いた途端、今までの想いが一気に溢れ出す。 買った指輪を持ってシャーレに行くも、結局勇気が出ず、そのまま執務室を出る。 その夜、ベッドの上で泣いた…… その繰り返し。 いつの間にかミカの目には、涙が浮かぶ。 ミカ「先生...」 ミカ「先生……!」 先生の暖かい懐で、ミカは泣き始めた。 まるで、子供のように。 先生が背中をさすりながら、ミカは嗚咽混じりの声で喋り始める。 ミカ「よかった……よかった...」 ミカ「私……毎日……泣いてたんだ...」 ミカ「他の人に...取られたらどうしようって……毎日...考えてた……」 ミカ「でも……こうして...出逢えた...。」 ミカ「先生……もう...離れない...?」 ミカ「これから...一緒にいてもいいの...?」 先生「いいよ。ずっと...一緒にいようね。」 ミカ「先生……!」 ミカが顔を上げる。 その顔はもう泣き止んでいたが、目はまだ赤かった。 その瞬間、店内は拍手に包まれた。 先生とミカの、3年間止まった時。 それが、また動き出す。 もう終わったはずだった青春。 しかし、その指輪をはめた瞬間、また始まる。 先生とミカの、青春の物語が。 ________________ うわぁぁぁん!こんな駄作になってしまって申し訳ないですぅ! 採用されたら嬉しいです! うわぁぁぁん!

1 month ago (edited) | 8

@西原守里人

???“……”  もし思いの丈を叫ばなければ、互いに想いはすれ違っていただろう。 アル「ヒクッ…屋上サボって寝転んで〜♪」 先生“あれ? その声…アル?” 「うぃ〜? …先生?」 “懐かしいな。まさか、こんなところで会えるなんて”  先生がそう言って遠い目をする傍ら、アルの顔は朱から蒼白に変わりそしてまた紅に戻った。 “もう8年になるんだっけ?” 「え、えぇ…。本当、私も驚いてるわ」 “流石に8年もすれば、様変わりするのかな? 側を通り過ぎても気づかなかったよ” 「あ、いえ…その…」  アルが戸惑うのも無理はなかった。あの日のアウトロー然とした格好でもなければ、華やかなドレス姿ですらない。 「そ、その…ごめんなさい!」  アルは、ネズミ色のスウェットを隠すように走り去ろうとした。  覚束なかった足取りは偶然の再会によって醒め、しかし脳は思う通りにコトを運ばせてはくれない。 「っ…?!」 “ちょっ、どうしたのさ、急に?”  僅かに惑った肉体の動きの隙を突いて、先生の手がアルを捉える。 「ひ、人に見せられる格好じゃ…」  潤む瞳メガネのレンズで隠したアル。 “あ、そういえば髪、切ったんだね”  随分といまさら、気づいたらみたいにアルのボブヘアーを見やって言う。 「そうよ…。邪魔だから…」 “そう? それで、アルは今何をしてるの?」  先生にとっては、久しく会った教え子と世間話をする程度の感覚なのだろう。  しかし、アルにとっては触れられたくない傷を抉られるようなもの。 「こ、コンビニで一杯ひっかけた帰りよ…。悪いかしら?」 “いや、別にもう大人なんだし、節度を守っていれば? どうしたの、アル?” 「……」 “便利屋の皆も元気にしてるの?”  そう問うも、あの日見た毅然と振る舞う陸八魔 アルの姿はなかった。良く表現しても、見窄らしいどこかの行き遅れた独身女性。 「先生、便利屋68はもう──ないわよ」 “え…?”  かつての教え子の、生きる意味たる居場所の結末に、先生も二の句が告げなかった。  そこから先生は、アルの辿った8年を告白されることになる。涙ながらに語られる苦難を、慰めるかのようにコンビニで買ったお酒を飲ませたりして。  そして夜は更けていく。 「ん…」 “おはよう。アルの寝顔を見るのは何年ぶりだろうね?” 「先生?!」 “あぁ、あの頃はアルの方が早起きだったっけ?”  アルが目を覚ますと、目の前には先生の顔。  ベッドシーツの感触と、体に残った熱、そして床に脱ぎ捨てられたスウェットやスーツを見れば、昨晩に何があったのかは明白だ。 「な、なんですってーーー!!!」 “わぁっ。その…酔った勢いで押し倒されたまま…” 「うわぁぁぁん! 終わりだわ! 男性とホテルで一夜を明かしたなんて──!」 “ご、ごめん…! 責任は取るから…” 「──週刊誌に『新進気鋭の企業・便利屋(株)の社長、夜の密会』とか切り抜かれるんだわ!」  アルの先生とは見当違いの慟哭がホテルの一室に木霊した。 “いやぁ、まさかアルが大企業の社長をしてるなんてね” 「今日まで必死に、悪いこともやめて派遣会社としてやってきたのに…」 “人生のパートナー以外は全て手に入れた女、か” 「ごめん、カヨコ部長…ムツキ総室長、それとハルカチーフ…。  責任を取って、私は永遠の休暇に入るわ…」 “そうなると、私は社長夫君になるのかな?”  先生の言葉に数秒、世界が止まった。 「……へ?」 “いや、責任を取るって。その、結婚以外だと、特に支払えるものが…”  ようやく、直接的な単語が出てきたことで、アルは新たに大切な物を見ることができた。 “不束者ですが、よろしくお願いします” 「な、ななな、なんですってーーー!!!」  一通りいつも通りのの気炎を吐いたところで、アルは思い至る。  そういうことなら問題ないのでは、と。  自身の、掛け布団の下にある乱れた美肉を思い出し。昨晩に感じた劣情以上のものを女体の芯に覚える。 「……先生。いえ、アナタ、もう一回戦良いかしら?♡」 “え、えぇっと…うわっ?!” 「れろ〜、ちゅっ♡ 口でする前から、もう準備万端じゃない♡」 “こ、これは生理現象で…”  是非を聞くより早く、堪らなくなったアルは先生の副担任に誓いのキスをした。  朝立ちしていた副担任はすぐに臨戦体勢を取り、再びその乾いた男臭に火を灯す。 “仕方ないなぁ…。コンドーさんを着けるから待って” 「必要な…」 “アルにはまだすることがあるでしょ。ナシでやるのはもう少し後でも良いさ” 「むぅ。なら、私が着けてあげるわ」  社長職からの辞任は先延ばしにされたが、アルは先生からスキンを奪って口に咥えた。それごと副担任を口腔へと滑り込ませていく。 “ぉ…” 「んう…ぷはっ…♡ 相変わらず、大きくて大変♡」 “昨晩は、ほとんど勢いだったけど。まさかアルがこんなこともできる娘になってたなんてね” 「い、言わないでちょうだい…! パートナーもいない中で、バカみたいに覚えちゃっただけよ…///」  改めて手技について突っ込まれると、ウブな彼女が意地っ張りの向こうに顔を出す。  さらに、アルの副社長に副担任が突っ込まれつ時が近づく。 「ッ…!」 “大丈夫?” 「んっ…♡ 昨晩の痛みが残ってただけよ。気にせず、入れてちょうだい♡」 “できるだけゆっくりやるから”  酔いで忘れていた幸せな痛みが再燃し、ジンジンとした疼きがナカを通って胎へと滑り込む。  ぬちゅっ♡ “アルのナカ、もう濡れてる。思ったより動けそうだね” 「あっ♡ あぁっ♡ せんせぇの、スゴぃ…♡」 “アルの副社長も、全然キツいままだよ!” 「や、やっぱり、恥ずかしいわ…!♡ お願いだから…なにも言わないで…///」 “そんなアルも可愛いから、ごめんね” 「いじわる…♡」 “初めてでこんなに気持ち良くなれるってことは、きっとアルと相性が良いんだよ” 「あぁんっ♡ ま、また、ナカでおーきく…♡ ふぅ〜…!♡」  オボコでなくなったアルの副社長を、先生は副担任で容赦なく、絶え間なく教育し続けた。  しかし、そこは貸し部屋。当然、フロントからの「ごめんなさい!」、「お時間ですが、どうなさいます〜?」との連絡がくる。 「“延長で!♡”」  2人の愛し合う声がハーモニーを奏でる。息の合った調にフロントの女は「はいはい…」と返すのだった。  内線電話をガチャ切りすると同時に、再びアルと先生はケモノめいた交わりに戻る。 「あぁぁっ!♡ クるゥ!♡」 “で、出る…!” 「スゴいの、きちゃうゥゥ〜!♡」 “出るよぉ!”  然程せず、昨晩まで交わらなかった2人の運命が交差した。  熱く、熱く。  満たされてもなお足りず、ほんの数秒の間しかおかずに再装填された熱情を交換し合う。  ───。  ──。  変わらない調子の確認の連絡がくるまで。

1 month ago | 5

@tgiyuzu4423

カヨコの場合  先生と過ごした時間は、私にとってかけがえのない宝物のようだった。  シャーレの当番に選んでもらった日には、カレンダーに印を付けたりして、遠足を控えた子供のようにワクワクと心待ちにしたものだ。  会った時に何を話そうとか。ちょっとドキッとする先生が見てみたいから、わざわざ事前に作戦を立ててみたりとか。  私にとってその瞬間は、ただの恋する乙女のように瑞々しくて。  思い出すだけで───とても悲しくなる。私の心は、しくしくと泣いていた。 「どうして、先生───」  先生と連絡がつかない。  私が便宜上、学生という立場を卒業してシャーレの当番に呼ばれなくなって以降、先生は私に連絡を寄越すことはなかった。  いきなり自然に放り出された捨て猫のように、最初は何が起きたか分からなくて、ただ私は困惑していた。  課長とか他のメンバーには普段通りに連絡しているみたいだと後から知ってさらに落ち込んだ。  もしかして嫌われてたのかな。  課長やムツキ、ハルカとも次第に疎遠になった。合わせる顔がなかったからだ。行きたくもない会社に就職して、慣れないスーツ姿で満員電車に揺られる日々。  帰るのはだいたい夜の九時か十時か。繁忙期には、終電を逃してタクシーで帰ったこともあったっけ。ただ生かされているという感覚のまま、三年近くが経った。  その出会いは、唐突だった。 「えっ……」  仕事帰りの夜。都会の喧騒から離れ、ふらふらと光に吸い寄せられた蛾のように、誰もいなさそうな居酒屋の扉に手をかけた。その時視界の左から伸びてきた手が、立て付けの悪い引き戸の取っ手の位置で偶然、重なった。  温かい。触れたその手は、三年前の日々を唐突にフラッシュバックさせる。じくん、と心が悲鳴をあげる。 「ごめん、先に入っていいよ」  毎日聞きたくなる優しい声色。  忘れるわけもない、全てを包み込むような、愛してやまないその声が私の耳朶を震わせた。 「先生っ」 「───ッッッ」  思いがけず、その名を呼んだ。その男は、ぐにゃりと顔を歪ませて、脇目も振らず去っていく。私は勢いに任せて、彼の服を強引に掴んだ。 「待って」  切なる願いを込めて、一言添えた。もしこれを断られたら諦めよう。そう自分に言い聞かせて。  先生の肩がすっと降りた。それを見て私も服を握る手の力を緩める。先生は、相変わらず目を逸らしながらも、ぽりぽりと頭を掻きながら言った。 「ええと……久しぶり、カヨコ」  〇  一緒に居酒屋に入ってお酒を飲む。何から話したもんかと唸る先生を私はじぃ、と眺めていた。  変わってないな。先生。  良かった、と私は思った。この三年、どうして先生は私に連絡してくれなかったの!? と問い詰めたい気持ちよりも先に、先生の無事が何よりも嬉しかった。目立った傷もなく、ただ先生がそこにいる。  それだけで私は満たされた。 「まずはごめん、カヨコ。この三年間、なにも連絡しなかったこと……怒ってるよね」 「当たり前。本当に寂しかった」 「スーツ姿似合ってる。アルから聞いたよ、一般企業に就職したんだって。私の生徒が世の中で活躍しているって私も誇らしいよ」  ズキっと心が傷んだ。当たり障りのないその言葉は、深々と傷を抉った。  うるさい。私はぐっと拳に力を込めた。私がっ。どんな気持ちでこの三年間やってきたか。  涙をこらえながら、唇を噛む。 「先生は、彼女とか……出来たの?」 「なんで?」 「いや。だって、可愛い子とかいっぱいいるじゃん。毎日当番で先生の元にたくさんの生徒が集まって、中にはきっと先生を慕う人だっている。彼女が出来てもおかしくないよ」  何言ってんの、私は。溜めた嫉妬を吐き出して。久しぶりに会ってコレとか、本当に情けない。  ブンブンと頭を振って、仕切り直す。 「ごめん、やっぱり忘れて」 「いないよ」  先生は言った。 「いない。彼女は、いないんだ」 「なんで……なんでよ」  自然と声が震えた。これはただの困惑か。それとも怒りか。分からない。だけど、今の先生は、単に情けなく笑うのではなくて。  とても悲しい顔をしていたから。 「だって先生と生徒だよ? 付き合うなんてもってのほかだよ」 「嘘だよ。じゃあどうしてそんな顔をしているの。どうして……そんな顔で───私を見るの?」  先生の瞳は、私を捉えていた。  遠くに行ってしまった、宝物を眺めるように。  あの忘れられない日々を想起するように。  やめて。心が叫んだ。  やめて。心が切望した。  もう一度。先生と───。 「カヨコ、私は君のことが」  嗚呼。ほんと。 「好きだった」  先生はずるいなぁ。  先生は告げた。  グビっとグラスを傾ける。 「そうだよ。君を忘れなかったんだ、私は。だから彼女を作らなかった。時間は無慈悲にも過ぎていく。カヨコは大人になって、その内家庭を持つだろう。仕事と子育てを上手く両立させて、幸せになるはずさ」 「……」  先生は心の内を明かす。  それを私はただ聞いた。 「私じゃダメなんだ。だって私は先生だから。君を導くのが私の使命だからっ。私のくだらない恋愛感情で、君を巻き込みたくないっ。だから」 「───だから、私との連絡を経った」  一種の現実逃避のようなものだ。  その現実が受け入れられなくて。  確認することが怖くて。  その気持ちは、とても分かる気がした。 「私も一緒だよ、先生」 「え……」 「だって、私もあれ以降、シャーレに行かなかったから」 「あっ……」  そうだ。シャーレに直接行ったら、先生はきっと迎えてくれただろう。それを怠ったのは、他ならぬ私が"怖い"と感じていたからだ。  もし彼女が出来ていたら。  もし私の居場所がもう無くなっていたら。  そう考えるだけで足が竦んだ。 「だから、先生が悪いなら私も悪い」  先生の手を握る。 「ダメだよカヨコ。私は悪い大人なんだ。ただの自分のエゴでカヨコを追い出すような真似をして」 「でも、先生は私のことを忘れられなかったんだよね」 「どうしてそう言い切れるんだ」 「だって、こうして私ともう一度出会うまで、彼女を作らないで、待っていてくれたから」 「っっ……!」  いっそのこと彼女を作ってしまえば。思い出を更なる思い出で塗りつぶすことも出来ただろうに。それをしなかったのは、きっと。  この三年間。  どこかで私を思い続けてくれたから。  辛い記憶やこれまでの出来事が嘘のように晴れていく。さっきまでどんよりと曇り空だった心は、今や満天の星空に彩られて、先生の"好き"で満たされる。  私は先生が好き。  私は、先生のことがたまらなく好き。  もう先生のことを誰にも渡したくない。  先生が居ない日常なんてありえない。 「先生」 「うん」  予定調和のように、先生は頷く。 「私も先生が好き」 「うん」 「だから私を、もう離さないで」 「うん」 「一生そばに居て。一生私を見続けて」 「うん」 「お願い、だから」  堪えていた涙がとめどなく溢れ出す。  先生は、会計をササッと済ませ、私を抱えてお店を後にする。夜の街は少し冷えていた。 「今夜は私の部屋に泊まる?」  先生は私にそう告げた。  あ〜、と言葉を少し迷ってから。 「卒業してからあったこと、色々聞きたいんだ」 「それだけ?」  私は意地悪にもそう尋ねた。  先生は、当番の時と同じ、照れたような困ったような、愛しい表情を浮かべて、 「将来のこととか……その辺も含めて」  上手いな、と私はふっと微笑む。 「うん。分かった。そうする」 「寒いよね、上着貸すよ」  そうして私と先生は、夜の街を歩いていく。  三年の時を経た仲直りは今日を以て終わりだ。  今夜は長くなりそうだ。  了

1 month ago (edited) | 15  

@シャウトモンX4

ミカと飲んでる時のサオリ(先生と結婚済み) サオリ(先生と結婚済み)「この間ダーリンが…あ、いや……先生がな」/// ミカ(独身初恋引きずり彼氏いない歴イコール年齢)「……は?」💢 その後ミカはサオリを酔わせて送ったついでに先生を襲ったそう

1 month ago (edited) | 17  

@吉田匠-g2t

「先生しか大人を知らないから好き」じゃなくて「今まで出会った大人で先生が好き」だから半端な言葉じゃ止められないんですよね。 生徒が大人になってるので、一人の相手として見るのか、生徒じゃなくなったら興味が薄れるのか……

1 month ago | 14  

@シャウトモンX4

夜勤終わったらサッちゃんかサクラコ様のss書くンゴ

1 month ago (edited) | 14  

@アナスタシアルンヴァレリア

ノア「では先生、お疲れ様です」 先生「うん、お疲れ様。」 酒が注がれている互いのグラスを鳴らす。 シャーレを離れて幾年。まさかこんな所でノアとグラスを交わすことになるとは思っても見なかった。 先生「うん、久しぶりに飲むと美味しいなぁ」 ノア「ええ、飲むほうではないですが偶には良いものですね。」 先生「誰かとお酒を飲むなんて久しくなさったから楽しいよ。」 ノア「ふふふ、それで先生?久しぶりにあった可愛い教え子に何もないのですか?」 先生「……綺麗になったねノア。昔から思ってたけどより美人になったと思うよ。」 ノア「そう、ですか…。先生は少しお年を召しましたね。」 先生「そりぁもう四十にも成ろうとしてるからね。体も痛くなるし年々衰えを感じるよ。」 ノア「私は今の先生も好きですよ?……昔と違って硝煙の匂いはあんまりしなくて、代わりにお煙草の香りが強くなりましたね。」 先生「あはは…臭いかな?」 そんな会話をしながらノアと楽しくお酒を飲んでいた。あまり強くないと言っていたのに結構いいペースで飲んでいるノア。 ノア「それでですねぇ〜最近セクハラも多くてぇ」 先生「うんうん大変だね。でもそれはノアが魅力的だからじゃないかな?」 ノア「……先生もそう思いますか?」 先程までより少しトーンの低い声で私に問いかけるノア。 先生「…ん?」 ノア「ですから……先生から見ても今の私は魅力的何ですか?」 先生「そりぁね。私がもう少し若かったら…ね」 ノア「若かったら何ですか?」 先生「………今日みたいに酔っている女性がいたら、そのまま帰したりはしなかったかもね。」 ノア「先生…」 先生「さっ、この話はここでおしまい。ノアもあまり飲み過ぎないようにね。」 話を打ち切り帰り支度を始める。これ以上ノアと話しているとあの時の事を思い出して自分の物にしたくなってしまうから…若いノアには私なんかより良い男がいるのだから。 ノア「先生」 聞こえていないふりをする。 ノア「先生………先生!」 幾度かそんなやりとりをしていると遂にノアの方から私の服の裾を掴んできた。 先生「………ノア」 ノア「先生?私が卒業した時にした話を覚えていますか?」 先生「………忘れたよ」 そんなことはない。あの光景を忘れられるものか。 満開の桜の中私に告白をしてくれたノア。 その時の私はそれを拒ばみ代わりに条件を出した。 ノア「嘘ですね。先生は昔から嘘をつくとき心拍が上昇して少し汗ばみます。それに視線が一瞬だけですが振れますから。」 先生「……良く見ているねノア。」 ノア「先生はあの時私と約束しましたよね。……もし大人になっても先生に好意を向けていて、キヴォトスの外で会ったら……と。」 先生「そんな昔の約束…」 ノア「先生?私はあの時からは一度も先生を忘れずに思ってきました。進学して、就職して…時には男性の方から告白を受けることもありました。……でも先生じゃないと嫌なんです。先生以外にこの髪に、体に、触れて欲しくない。ここで反故にされたら私は一生処女のまま子供を抱く幸せも愛する男性に抱かれる心地よさも知らないままですよ?……ですから……先生」 途中から少し声が震えている様な気がした。 ……あの時は生徒だからと断った。でも……今は? 自分の中にある本性が囁いてくる。今なら彼女を自分の物にしても咎められることはない。彼女も望んでいるんだから……しかし最後の一歩が踏み出せない 先生「…………」 ノア「わかり…ました……でも一つだけ我儘を…」 先生「なにかな?の……あ…」 唇に柔らかいものが触れる。少し塩っぱい…一瞬の逡巡のあとそれが離れていく。 ノア「……私のファーストキスです。……これだけは先生に捧げたかったので………すいませんでした…」 そう言い私の下から離れていくノア。昔愛したかった女性がここまでして…それに泣かせてしまった。ここで帰らせたら大人として…いや男として……そう考えている間にいつの間にかノアの腕を掴んでいた ノア「先生?」 先生「ごめんね。君にここまでさせて、やっと私は踏ん切りがついたよ。……ノアこの後少し時間あるかな? 」 ノア「……はい。」 そうして私達は夜の街に消えて行った。 先生「はぁ…はぁ………もう動けない。」 ノア「ふふふ、お疲れ様です先生♪初めては痛いと聞いてましたが……先生がお上手なのでそんなことはなくたくさん啼かされてしまいました。」 行為の後のなんとも言えないけん怠感。隣では先程まで乱れていたノアが体にシーツをかけている。 何度行為をしてもその後にみる女性のこの姿は良いものだ。 先生「こ、これでも一応経験はあるからね。…でも正直ここまで相性がいい人はいなかったよ。」 ノア「そうですよね。私がやめてと言ってもお構い無し動いて、何回も中に出されましたからね。」 先生「あ、あはは…年甲斐もなく張り切りすぎたかな。」 ノア「まったく……先生のせいでこんなに溢れて……ンッ」 先生「ねぇ、ノア?その……順番が逆だけど…」 ノア「ふふ、なんですか?」 先生「私と結婚してくれないかな?君と、これから生まれてくるであろう子供をもう一度私に守らせて欲しい。」 ノア「……ふ、ふふ……やっぱり先生は変わらないですね。……こちらこそお願いします……旦那様♥」

1 month ago | 29  

@hamutamaaaaa

フウカの場合  移り変わる季節。そして流れゆく時間。  その時間を私たちが遡ることは出来ないし、増えていく年齢を止めることも出来ない。そんな森羅万象の理に私たちは、様々な感想を背負って生きている。  ロマンチックだとか、儚いとか、残酷だとか、或いはその流れのままに委ねるだけだとか…その考え方に正解はない。  ただ、私個人としては『喜ばしいもの』だと感じている。  実りのある学園生活を過ごし、友達と語らい、学び、また一歩大人になって次のステージへと進んでいく。馴染みの子たちとの別れが寂しいのは事実だが、それ以上に成長して大人になっていくことをイメージ出来るならば、先生としてそれに勝るものはない。  時間は過ぎ去っても、綺麗さっぱり無くなるものじゃない。過ごした時の媒体記録が、私たちの記憶が、その証になるのだから。  そして、その思い出からの成長を時々垣間見ることがあるのも、私が喜ばしいものと考える理由の一つだ。 「先生、ご無沙汰してます!」 ”うん!久しぶり、フウカ”  ──見違えるほどに成長した、目の前の麗しい女性をこの目で見つめながら、改めて思わされる。  これだから、先生はやめられない。   ───────────────── 「お待ちどうさまです!」 ”待ってました!おお、どれも美味しそう…!”  一人暮らしにしては大きいと思っていた無機質なテーブルに、色鮮やかな料理が所狭しと並べられる。  ──夜、シャーレ近くの家にて。  私とフウカは、晩酌も兼ねて料理を一緒に作って食べる計画を立てていた。  いただきますと手を合わせ、茶碗に盛られた熱々の白米と肉じゃがに箸をつける。甘いタレが染み込んだその味は、自炊したものより何倍も美味しく思えた。 ”んん、これ凄い美味しい!味が染みてて柔らかくて、箸休めのいんげんにも合うし、これはいくらでもいけるよ!” 「本当ですか!私も今回は結構自信あったので、喜んで貰えて嬉しいです!」  あの時と変わらない、然しそれでいて更に美しくなった柔らかな笑みを浮かべるフウカ。いつか見た給食部の記憶が蘇り、思わず此方も口元が緩む。  あの時もこうしてフウカが料理を拵え、一緒に食べながら語らいあった。思い出としてはかなり日常的で比較的普遍なものだが、こうして何年語った今なお色褪せない、大切なひととき。  頭の片隅であろうと忘れたことはない出来事の再来に興が乗り、特製の味噌汁を啜りながら、彼女との会話に花を咲かせた。  フウカが伝説になっている話。   「最初給食部に行った時はびっくりしましたよ…部員はかなりの数がいましたし、厨房に私の額縁がある上に崇められてただなんて…」 ”色んな無理難題を吹っかけられてなお、あの人数をほぼ一人でこなしていたっていう逸話だね。今じゃフウカ、給食部の地母神って呼ばれてるみたいだし” 「えっ、そんな呼ばれ方されてるんですか!?もう、大袈裟なんだから…」  フウカ卒業後のキヴォトスの話。 ”最近だと、アリウスの生徒たちの受け入れ作業も進んできたんだ。時間はかかったけど、ようやくあの子たちも本当の学生生活を過ごせるはずだよ” 「アリウスって、私が学生だったころにお話してもらった学校のことですよね?」 ”そう。今まで非道な扱いを受けてきた子たちだけど、少しずつでいいからこの世界のことをより知っていってほしいなって思うよ。その為には、まだまだ私も頑張らなきゃね” 「きっと出来ますよ、先生なら。でも無理は禁物ですよ?先生が倒れてしまってはみんなが心配しちゃうんですから」  フウカにまつわる話も。 ”へぇ!管理栄養士の資格持ってるんだ!そりゃすごい!” 「えへへ、ありがとうございます!…まぁそれで、相変わらず何かと理由をつけて押しかけてくる誰かさんたちもいますけど」 ”あはは…なんとなく想像がついたよ…ジュリやあの子たちも元気にしてる?” 「みんな元気ですよ!それぞれの夢を見つけたり追いかけたりしていて、なんだかんだで上手くやってます!」  普段なら10分前後で終わっていた食事の時間が、互いの土産話でじつに30分をも越える団欒になっていたと気づいたのは、手元の料理が全て無くなっていた頃だった。  誰かと食事をすることもそうだが、こんなにも満たされるものなのかと自分の中で驚愕した。  そんなえも言われぬほどの充足感を感じながら、シンクにて後片付けをする。  作ってもらったからと一度は断ったものの、私も手伝います!としっかりめに言われた彼女に根負けし、予備でしまっていたスポンジを渡して横並びで皿洗いをすることに。  一人分のシンクに二人で並ぶ。明らかに足りないスペースで洗い物をする時間は、私に不思議と安らぎを与えていた。 ”なんだか、前にも増してすっかり頼もしくなっちゃって…嬉しいやら寂しいやら” 「ふふ、まるで私の親戚みたいな口ぶりじゃないですか」 ”ははは!確かにね!でも本当にそう思うよ” ”すごく立派になったし、綺麗になったし、キッチンに立つところなんてもう主婦そのものだったしね” 「もう…そういう所も相変わらずですね、先生は」 最後のコップを洗っている最中にそんな言葉を投げかけられ、どういうことかと彼女を見ると、凄く呆れられたような目をされた──心無しか、よく誘拐されてた時の目によく似ている。  どういう意味で相変わらずなのか。その結論が出る前に、フウカからすかさず呼びかけられた。 「それじゃ、洗い物も終わりましたし…一緒に飲みましょう!」 ”飲むって、お酒?” 「はい!一回宅飲みってものをやってみたかったんです!年齢的にも大丈夫ですから、ね?」  うきうきとした表情で、いつになく興奮気味に誘ってくれる彼女。  今の年齢に関係なく、元々生徒だった子が飲酒をするというのが少し引っかかってしまったが、悪い癖だと頭の中から離散させる。  ──そうだ。もう生徒という立ち位置ではなかったのだった。 ”フウカの望みなら、喜んで”  レモンサワーをカシスオレンジにぶつけ、缶同士の良い音を鳴らす。   「先生っ、乾杯!」 ”乾杯”  ご飯の時とは違う隣同士で、缶に口をつけるのだった。

4 weeks ago | 5  

@和菓子-p1l

セリナの場合 私は今、成人したセリナとお酒を飲んでいる。週末はこうしてお酒を飲みながら日常の世間話をしたりお互いの仕事について話し合ったりするのが習慣になっていた。セリナは看護師として就職し、忙しくも充実した日々を送っているようだった。 セリナ「少し飲み過ぎてしまったかもしれません……。」 セリナ「えへへ……酔っちゃいました……。」 セリナが甘えた声で寄りかかり、肩に頭を乗せたのでドキリとした。 セリナ「先生、私が卒業してから、私と先生が再会した時のこと覚えてますか?」 「もちろん、覚えてるよ。」 時は数年前に遡る。 セリナが卒業した。生徒の門出は嬉しいものであると同時に寂しくもあった。……寂しい気持ちの方が大きいのは、自分が先生として未熟だからだろうか。正直に言うと、私はセリナが在学中、彼女に恋心を抱いていた。先生と生徒の関係である以上、その想いを伝えるわけにはいかず、寂しさを隠したまま笑顔で見送ることしか出来なかった。もう会うことは出来ないと思っていたのだが……。 ある日の仕事中、セリナのことが頭から離れず、セリナのことを考えて注意が散漫になっていた私は危うくケガをするところだった。集中しなければ、と気を引き締めるがやはり頭の中はセリナのことばかり。たまらなくなり、声が漏れてしまった。 「セリナ……」 静かすぎる空間に消え行く声。何をやっているんだろうと、自分に呆れる。ため息をつき、仕事に戻ろうとすると人の気配を感じた。 (……?今日は誰も当番の予定はなかったはずだけど……?) 不思議に思い後ろを振り向くと、桃色の髪の白衣の天使が微笑んだ。 セリナ「お呼びですか?先生。」 「っ!?……セリナ!?」 セリナ「はい。先生のセリナです。」 「えっ……?どうして……?」 セリナ「どうしてって……先生が私のことを呼んでくださったので……」 セリナが不思議そうに尋ねる。驚いているのはこちらなのだが。 セリナ「どこか、具合の悪いところはありますか?」 「あっ…、いや、ごめん。そうじゃなくて……。なんとなく、名前を呼んでみただけで……。」 セリナ「そ、そうでしたか。無事なら良かったのですが……。」 「忙しいのにごめんね。というか、卒業しても私に何かあったらこうして来てくれるんだね。」 セリナ「もちろんです。私、言ったじゃないですか。セリナはいつでもどこにでも現れます、って。」 「そうだったね……。」 セリナが生徒だった時のことを思い出す。いつも私のことを気にかけてくれた生徒がまた会いに来てくれる。このことに私は安堵と喜びを感じた。成人後もセリナとの交流は続き、現在に至る。

1 month ago | 6  

@蟻-t1x

ヒナの場合 とある日、キヴォトスでないどこか 3年ちょい勤めていたシャーレを離れた元先生は、外の世界に帰っていた。教師の仕事が想像以上に忙しく、でも生徒達のことも見離せないということで、赴任当時1年生だった子らを見送ったタイミングで私は教師をやめていた。 "さ〜て、今日も頑張るか〜!あ、そういえば新卒の子達が来るの、今日だったっけ…" 季節は春。私の勤める会社にも新入社員がやってくる時期になっていた。 しばらくすると、会社の人間が揃い始める。始業時間になる頃、上司が皆を呼び集め、新入社員の紹介を始めた。 (みんな若々しいなぁ…って…ん?あの子…ヘイロー…?それにあれって…) 私が困惑していると、ちょうどその子の挨拶の番になった。 「…はい。えぇと、空崎ヒナです。まだまだ知らないことも多いので、是非色々と教えてください…」 "えっ…ヒナ?" 思わずそう口にしてしまう。小さな声で、周りの拍手の音にかき消されたかの様に思えたが、どうやら1人だけ、しっかりと聞こえた人がいたらしい。 その人は私の方を向いて、小声で呟いた。 「…先生…!」 〜 〜 〜 仕事中話に行こうとしたが、なかなかタイミングが掴めず、ずっと悶々としていた私は結局帰りに話しかけることにした。 "はい。お疲れ様です…えぇと、ヒナは…あ、いたいた。" おーい、とヒナに駆け寄る。ヒナもこちらに気づいたようで 「先生…!久しぶり…!」 "うん。本当、久しぶりだね。" 久しぶりに会うヒナは、小柄ではありつつも、風紀委員の頃より一層風格が強くなった気がする。長い髪は綺麗に纏められ、服装は社会人らしくスーツを着こなしている。 「先生…私、先生がキヴォトスの外に行ったって聞いてから、必死で勉強して、ここに来たの。」 "そうなの?よく頑張ったんだね。えらいよ、ヒナ" そういい撫でようと頭に触れたところで、もうヒナは大人なのだと気付く。慌てて引こうとした手を、ヒナも慌てて掴み返す。 「あ、えっと…その…な、撫でて、欲しい…大人だけど…だめ…?」 "…ううん…ダメじゃないよ。" そういいヒナを撫でる。照れたような、喜ぶような、満足気な表情。昔のヒナと変わらない、明るい、お日様みたいな笑顔がそこにはあった。 「ねぇ、先生…私、20歳になったんだ…先生と、お酒飲みたいな…」 上目遣いでそうおねだりするヒナ。一瞬断ろうかと思ったのだが、ヒナはもう生徒ではなく、会社の後輩…それなら、構わないのではないのだろうか。 "…うん。いいよ。今日の夜、暇だから。とはいえ、お恥ずかしながら最近金欠気味で…宅飲みでもいいかな?" 「宅飲み…って…先生の家に…?!」 顔を真っ赤にするヒナ。やはり家は嫌だろうかと不安になったが、その不安はすぐに解消された。 「えぇと…ええ。先生の迷惑にならないんなら、行きたい。」 "うん。そうと決まったら、仕事はさっさと終わらせないとね!" そういい先生はこれまで以上に頑張って仕事に取り組み、ヒナも風紀委員の激務の経験からかテキパキと仕事をこなした。 〜 〜 〜 空が橙に染まり、綺麗な紺色との境界が見え始める頃。私、空崎ヒナは先生の家に来ていた。机の上にはついさっきコンビニで買ったお酒とおつまみ。そして正面には先生がいる。 "それじゃあ、ヒナの成人祝い兼、就職祝い兼、再開祝いで、乾杯〜!" 「乾杯。ふふ…改めて、久しぶり、先生。外の世界では、どう?」 "いやもう、シャーレにいた頃に比べて仕事量は劇的に減ったね。その分やりがいも薄くなってるけど、給料も上がってるし趣味に没頭出来てるんだ。" 「シャーレって本当に待遇悪かったのね…先生、本当にお疲れ様。」 "いやぁ、それでも生徒達の笑顔のためなら、いくらでも頑張れたんだ。今考えると、よくやってたなぁと思うよ。" 「あれ、でも先生、金欠だって言ってなかったかしら?」 "…えぇと…ナ、ナンノコトヤラ…" そういい先生はお酒を1口飲み、視線を逸らす。その視線の先を追うと、その先に置いてある物に気がついた。 「はぁ…相変わらず、好きなのね。プラモデル。」 "いやはや、お恥ずかしい…お金があればあるだけ使っちゃってね…" 「ふふ…変わってないみたいで、ちょっと安心した。」 "ヒナの方は、あれからどうだったの?" 単純に気になったのか、話題を変えようとしたのか、先生は私に近況を聞いた。私は少しお酒を口に含んだ後、話し出した。 「先生が居なくなってからは、キヴォトス全体で暗い空気が漂ってたわ。それでも、しっかり先生が与えてくれたものを胸に、皆すぐに元気に活動を再開したわ。」 "うん…やっぱり皆強い子達だったんだね。よかった。" 「ええ…そうね。風紀委員も、きっと上手く回してるはずよ。」 嬉しそうに先生はもう一口お酒を飲む。一緒に私も飲み、少しの静寂が訪れる。 先生がお酒を飲む姿を見るのは初めてだった。普段はあんなにキッチリとしていた先生が、こんなにもゆったりとしている。その姿を見れていることが、嬉しくてたまらない。 そうして先生と話している中で、私はしばらく自分の奥底に押し込めていた恋心が、お酒の力も相まってだんだん浮き上がってくるのを感じていた。 「…ねぇ、先生…」 "ん?どうしたのヒナ〜" 若干酔いが回ってきたらしい先生。私にも酔いが回ってきている。今なら、言えるかもしれない。多めにお酒をあおり、思い切って先生に思いを伝える。 「私、先生が好きなの…昔から、ずっと、好きだったの…忘れようともしたけど、忘れられない…ねぇ、先生…私、もう生徒じゃないよ…?真剣に、答えて…?」 先生は大きく目を見開いて、少しの間固まっていた。が、やがて観念したかのように、小さく息をついた後、大きくお酒をあおり、話し出した。 "…うん…ありがとう。ヒナ…その…私も、好きだよ。" 「…!先生…!」 少し声が大きくなる。好きと、先生は言った。もう、生徒でもない。先生が断る理由は、ないはず… 「じゃあ…私と…お付き合い、して、くれません、か…?」 "…うん…こちらこそ、よろしくお願いします。ヒナ。" そういい先生は私の手を握る。瞬間身体中に、幸せだとか、喜びだとか、色んなものが駆け巡る。いても立ってもいられず、先生に抱きつく。 「先生…先生…!」 "ふふ…ヒナ…そんなにがっつかないでも、逃げたりしないよ。" 「うん…ありがとう、先生…これからも…ずっと…」 そうしていると、自分が睡魔に襲われていることに気がついた。せっかく、幸せな時間なのに… "いいよ…おやすみ。ヒナ。" あぁ、先生の膝だ。暖かい… 起きてもまだ、先生は、私と…ふふ…幸せ… 「大好きよ…先生」 "うん…私も大好きだよ。ヒナ。" おわり。夢オチでもいいです

1 month ago | 10  

@聖社員-t3h

ヒナの場合 カタカタカタカタカタ 「……」 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ…カタ 「ふぅ…これで終わりね。」 誰もいないオフィスでそう呟きながら、思いっきり伸びをする。 関節の音がなり、筋肉の伸びる感覚が心地いい。 …私は空崎ヒナ。 つい先ほど残業が終わり、今はちょうど帰路に就こうというところである。 「帰ったら…すぐ寝よう。」 時刻はすでに11時すぎ、疲れもかなり蓄積している。 でも、幸い今日は金曜日。 明日はゆっくりとくつろげることだろう。 そうして、私は会社を出た。 「……」 コツ、コツと無機質な靴の音だけが響く。 今はもう慣れてしまったが、時々今の生活に虚しさを覚えることがある。 朝起きたら朝食をとり、着替えて、会社に行く。 帰ったらすぐ寝て、また起きての繰り返し。 「はぁ…」 ふと、昔のことを思い出す。 あの頃は今の何倍も忙しかった。 睡眠時間はとれて3時間、業務量も今の比にならなかった。 それでも、今のように虚しさを覚えることはなかった。 理由は…なんとなくわかる。 学生の頃は私が辛くなったら慰めて、頭を撫でてくれる人がいた。 嫌になっても、その人がいるだけで頑張れるような、大きな存在の人がいた。 「先生…」 ふいに言葉が溢れる。 自分で発したその言葉には、なんだか妙に安心感があった。 それと同時に、彼の姿も脳裏に浮かんでくる。 シャーレの制服に、顔には常に隈。 話しかければあの優しい笑顔で接してくれる。 後ろ姿も特徴的で ちょうど前にいるあの人みたいな…… え? 「せ、先生!」 思わず声を上げる。 まさか、こんな場所に? でも、シャーレの業務というのなら全然可能性はある。 そして、私の声に反応してその人は振り向いて …… “ヒナ…?“ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 “いや〜!まさかこんな時間にヒナと会えるなんて! 「私も、まさか会えるとは…」 あれから、久しぶりの再会を果たした私たちは居酒屋に入ってきていた。 どうやら仕事であの辺りまで来ていたそうで、シャーレに戻る途中で私と出会ったらしい。 “よし、じゃあヒナ!乾杯!“ 「乾杯。」 お酒は…あまり飲む方ではない。 嫌いではないが好きでもないし、そもそも飲む機会があまりない。ただ、せっかく先生が誘ってくれたのだから、飲まない理由もないだろう。 “んんぅ〜!なんだかいつもより美味しい気がするなぁ〜!ヒナと飲んでいるからかな?“ 「私も…なんだか美味しい気がする。」 そう言いながら先生はあっという間に飲み干し、次の一杯を注文していた。 “それで…ヒナは最近どう?頑張りすぎちゃってない?“ 「ええ、まぁ…風紀委員にいた頃よりはマシね。」 “あはは!確かに、それと比べるとそう感じるかもね。 もしかして、おかげでほとんど疲れを感じなかったり?“ 「それは…」 そんなことはない。 むしろ、今の方が疲れを感じやすくなっている気さえする。 「実は……そうでもない。」 “え?そうなの?“ 「うん、何なら今の方が大変かも…」 “…それは……どうして?」 先生が不安そうな目でこちらを見つめてくる。 でも、「先生に甘えられないから」なんて正直にいうのも… そうして私が黙りこくっていると、先生が口を開いた。 “……うん、それなら今はいいや。 ヒナ!ちゃんと飲んでる!?まだ一杯しか飲んでないじゃないか!“ 「え?いや、まだ飲み始めてからちょっとしか」 “じゃあお腹空いてない!?仕事帰りなら夜ご飯まだだよね! すいませ〜ん!“ 「はーい!今伺います!」 「せ、先生。急に何を…」 “何って…元教え子との酒の席なんだから。 このくらいはしゃがないとね!“ そうして、先生は次々と注文を重ねていった。 最初は戸惑っていた私も、先生とおつまみを食べて会話をしていく内にだんだんと懐かしい気持ちになり、笑顔が増えていった。 やっぱり、先生といると...心から笑うことができる。 その後は2時間ほど先生との時間を楽しみ、会計を済ませた。 “あ〜、ちょっと飲み過ぎちゃったかな〜。“ そう言い、先生は千鳥足になりながらふらふらと歩を進める。 「もう…はい、先生。肩。」 “ああ、ありがとう。やっぱりヒナは優しいね〜。“ 「調子いいんだから…ふふ。」 先生に肩を貸す。 こんなこと、生徒だった頃じゃ絶対にすることはなかった。 先生の温もりを感じる... “………で、どう?話す気になってくれた?“ 「? ああ、あれの事…いや。もう大丈夫。」 “....本当に?“ 「本当に。 ……そんな目で見つめても変わらないわよ。 “んんぅ…“ 「ふふ、でも強いていうなら…そうね……また今日みたいに私と飲んでくれるかしら。」 “それだけでいいの?“ 「私がお願いしてるんだから、いいの。」 “…うん、確かにそうだね。” そこで会話を区切ると、私は先生にしばらくの道のり肩を貸し続けた。 そして、シャーレのビルが見え始めてきた辺りで先生が声をかけてきた。 “ヒナ、ここら辺で大丈夫。肩ありがとね。” そう言い、先生は1人でよちよちと歩き始めた。 「……気をつけて帰ってね?」 “ヒナの方も気をつけて。じゃ、またいつか!“ 「うん、またいつか。」 そうして先生はシャーレの方へと帰っていった。 「帰るのはシャーレなのね……」 しかし、ある意味変わっていない先生にまた笑みが溢れる。 これからはまた、同じような仕事の日々が続く。 でも、うん……もう大丈夫。 先生はまだ私の“先生“であることが分かったから。 まだ私を支えてくれると分かったから。 そうして私は、温かい気持ちのまま家へと帰った。

4 weeks ago (edited) | 5

@Brokkoridesu

カヨコSS とある会社のオフィス。 はい…はい… カヨコ「遅い時間にも関わらず、ご対応いただきありがとうございました」 時刻は11時を迎えようとしている。 全ての業務を終え、私は帰路についた。 エントランスを出て一番に感じるのは凍てつく寒さ。 道行く人々の影はなく、目の前にあるのは冷めた街。 私の世界は枯れている。 30分後、私は電車に揺られていた。 睡魔に負け、目覚めたときには後数駅。 今日は珍しく人が少ない。 誰も乗車しない電車から1人、また1人と降りていく。 そして私1人になったが、私も次の駅で降りる予定だった。 最後の1駅、ドアが開くと誰かが入ってきた。 ツカツカと音を立たせて入るその人影を私は知っている。 私はその人を見る。 カヨコ「先…生…」 先生「カヨコ?」 駅から出た後、2人はふと目に入った屋台に入る。 店主「いらっしゃい」 座る位置はカウンターの奥。 2人で座った。 カヨコ「久しぶり先生」 先生「久しぶり、元気にしてた?」 カヨコ「うん、元気…かな」 精一杯の笑顔で答えた私に先生は言った。 先生「こら、無茶しないの」 先生に私の頭に手をポンと置いた。 苦労をしたのだろう、その手には豆やタコだらけ。 顔には切り傷。 カヨコ「先生だって無茶してばかり」 「傷だらけのボロボロで、ほらここだって」 先生「ははは、まあね」 「それでも私は」 カヨコ「「先生だから」でしょ」 先生はその通りとでも言わんばかりに頷いた。 先生「生徒が沢山いるからね、いつどんなときでも頼れる先生でありたい」 「もちろんカヨコだって私の生徒だからね」 私は笑った。 お酒も進み、進み… あれ?先生? 先生「カヨコ~」 先生は酔っていた。 それはもうとんでもないレベルで。 カヨコ「先生飲み過ぎ」 先生「ごめんねぇ」 タクシーを捕まえ先生を家の前まで送る。 カヨコ「ほら、先生着いたよ」 先生がタクシーから出る。 振り向いて先生は言った。 先生「ありがとうカヨコ」 「少しだけ話を…」 カヨコ「うん、でも行かなくちゃ」 先生「電話でもなんでも困ったことがあったら言ってね」 カヨコ「わかった。ありがとう先生」 「そのときはよろしくね」 先生「うん、また」 カヨコ「うん、またね先生」 先生は私が見えなくなるまで手を振ってくれた。 この時心は暖かった。 この時私は潤っていた。 完

1 month ago | 9  

@Sukajan-Niki

【ネルの場合 1/2】 「──ただいま……あ〜、疲れたぁぁぁぁ……」 ──そんな声と共に事務所のドアが開き、声の主──一ノ瀬アスナは、もう限界だといった様子で黒い来客用のソファーに倒れ込む。 先程まで格闘していた書類から目を離し、そんな彼女の様子を視界に捉えたあたし──美甘ネルは、いつものように優しく彼女に声を掛けた。 「おう、おつかれ、アスナ……で? 今日もまた、厄介な依頼者への対応か?」 「うん……今日も三人に口説かれてさ…… いくら私たちがもう『生徒』じゃないからって、限度があるよねー……」 ──そう、彼女が言うように、今のあたし達は『生徒』じゃない。 ミレニアムを卒業したあたし達はその後、二人でこの小さな事務所を立ち上げた。 業務内容もあの頃からほとんど変わっておらず、C&Cの延長線上のような仕事をしている。 こういう選択をした理由は、話せば長くなるんだが……まぁ、なんだかんだこういうのが性に合ってた……ってのが、一番の理由かも知れないな。 「そういう輩は後で全員キッチリ締め上げてるってのに、性懲りも無くまた湧いて出てきやがって……こっちの苦労も考えろってんだ。」 「ふふっ、いつもありがと〜。ほんと、部長は頼りになるね〜……」 「……はっ、そりゃどうも。」 あたしは軽く笑いながら、粗方纏め終わった書類を片付け始める。 ……部長って呼び方は、C&Cの頃からの名残だ。 この事務所内でのあたしの立ち位置を考えれば、間違ってるってわけじゃねぇけど……役職名だけは立派な小さな事務所ってのも、なんだか複雑な気分だな。 「──というか、部長はそういう話ないの?最近誰かに誘われたとかさ〜」 「ねぇよ。」 バッサリ切り捨てると、アスナは呆れたように頬を膨らませる。 「即答……部長ってそういうの、ほんと縁ないよね〜」 「余計なお世話だ。」 「部長も、もっと恋愛に興味持ったらいいのに。 ほら、女の子は恋したらもっと可愛くなるって言うじゃん?」 「それでお前みたいな状況になるんだったら、あたしは御免だね。」 アスナの話を軽く流しつつ、書類を片付け終えたあたしは、事務所を閉める準備を始める。それを察した彼女もソファーからのんびりと身体を起こし、電気を消しに向かった。 「──んじゃ、おつかれ」 「おつかれ〜」 事務所を出て、ネオンが滲む夜の街に降り立つ。 しっかりと戸締りを完了させたことを確認した後、あたし達は軽く別れの挨拶を済ませ、それぞれの岐路につく。 ──さて、帰ろう……と思った、その時。 通りの向こうから疎らに歩いてきた人混みの間に、どこか覚えのある気配を感じた。 「──先、生……?」 “ん……?” 思わず口から漏れた言葉に、件の人物は顔をあげる。 その顔を見た瞬間、色々なことが思い返されて、あたしは満面の笑みを浮かべて『彼』に駆け寄った。 「──先生っ!!」

1 month ago | 8  

@ディケマ

一番下のサッちゃん…卑しい…卑しい〜!

1 month ago | 3  

@マッドカルテル

感動物語

1 month ago | 0  

@シャウトモンX4

サオリ side サオリ サオリ「…んー…ふぅ、今日も疲れたな…早く先生が出張から帰って来ればいいんだが」 今日の分の仕事がようやく片付き、気づけばもう夜になっていた… サオリ「…すっかり暗くなってしまったな…」 私は綺麗な夜景を眺めながら…星に思いを馳せる…もうあれから随分と時が経ってしまったな… ━━━━━━━━━━━━━━━ 私がまだ生徒だった頃、アリウスの生徒たちを全員普通の生活に戻すことに成功した…成功したのはみんなの頑張りもあるが…やはり、先生の影響が最も大きいだろう…彼のおかげで私たちは幸せを手に入れることが出来た…きっと彼がいなかったら…私たちはマダム…ベアトリーチェに全てを搾取されていただろう… ━━━━━━━━━━━━━━━ そして年月がたち、私たちは無事に卒業できた…ミサキや姫、ヒヨリたちは3人で旅に出ている…私は…シャーレに就職し、先生の補佐をするとこにした…だが、シャーレに人員が増えたためか、先生は出張の仕事が増え、会う機会はほとんどなくなっていった…それに加えて私は連日の書類仕事に追われ、疲労が溜まり…家に帰ったら寝るだけの生活だったため、先生と会う機会はほとんどなくなっていった 先生「…そういえば、最近全然会っていないな…先生も忙しいのだから仕方がないが…」 と呟いていると、プライベート用の携帯に通知が入る…姫達…生徒の子達か? と思い画面を開くと 先生『サオリ、こんばんは…久しぶりにそっちに戻れそうだから…成人祝いも兼ねて今晩飲みに行かないかい?』 サオリ「…せ、先生…?!…噂をすればだな…」 私は久しぶりに先生に会えると思うと嬉しくなり、急いで返事を送る サオリ『分かった、ではシャーレの前で待っている』 私はオフィスの片付けと戸締りを終えた後、必要なものをカバンにまとめてシャーレの外に出た ━━━━━━━━━━━━━━━ 先生「久しぶり、美人になったねサオリ」 サオリ「…久しぶりに会って…いきなり言うことがそれか…」/// 先生「ごめんごめん、サオリに久々に会えると思ったら嬉しくてさ、タクシーとってあるから乗って」 サオリ「ああ、では失礼して…」 私は先生の手を取り、タクシーに乗った 居酒屋 先生が連れてきたのは個室タイプの居酒屋だった…人目を気にせずのびのびと飲めるかららしい… サオリ「ここが居酒屋か…入るのは初めてだな」 先生「サオリはあんまりお酒とか飲まないの?」 サオリ「ああ、酒は高くて、なかなか手が出せなくてな…飲んた事がない」 先生「じゃあ今夜は私が奢るよ、というか元々そのつもりだしね」 サオリ「ありがとう先生」 先生「ふふっ…今はサオリも先生でしょ?」 サオリ「そ、そうだったな…昔の癖で…」 そんなたわいもない会話を交わしていると、店員がビールとつまみを持ってきた サオリ「これが…お酒か」 先生「うん、おつまみとかも遠慮なく食べてね」 サオリ「ああ、今夜は楽しもう」 先生「それじゃ、久々の再会を祝して乾杯」 サオリ「か、乾杯…」 私と先生は互いのジョッキを鳴らし、ビールを飲む…

1 month ago | 7  

@桜-m1l

ホシノの場合 今日は丸一日キヴォトス中を駆け巡る内容だった。 ふと後ろから懐かしい声が私を呼んだ ホシノ「おっ!先生〜!」 振り向くとそこには2年前にアビドスを卒業したホシノが居た。 先生「やぁ ホシノ!こんな遅くにどうしたんだい?」 ホシノ「いや〜セリカちゃんに呼ばれて後輩ちゃん達の手合わせをしてたらこんな時間になっちゃってね〜」 ホシノが卒業してからアビドスは少しずつだが発展し、アビドス高校の生徒数も今では30人以上にまで増えた。 先生「卒業したのにセリカ達の手伝いをしてるなんて…ホシノは本当に後輩思いだね。」 ホシノ「うへへ〜。そうだ!立ち話もなんだし、ちょっと居酒屋なんてどう? おじさんももう成人だし先生と一緒にお酒飲んでみたいからさ」 ホシノからお酒と言う言葉を聞き初めはびっくりしたがホシノはもう大人。少しぐらい大丈夫だろうと思い近くの居酒屋に足を運んだ。   ガラガラガラ 店員「いらっしゃいませー!2名様ですか? 奥の小部屋にどうぞ」 そう言われ席に着き、互いにビールを頼んだ。 先生「ホシノ…大丈夫?お酒飲んだことあるの?」 ホシノ「うへ? 大丈夫大丈夫〜。1杯だけだからさ。」 店員「はい!生2つです!」 ホシノ「うへ〜!これが生!泡がすごい!」 先生「成人迎えたホシノのはずなのに心配が勝ってしまう…ホシノ…ゆっくり飲んでね」 ホシノ「わかってるって!それじゃ先生! かんぱーい!」 2つのグラスから音がしてからホシノが1口飲んだ。 ホシノ「う…うへ〜…あまり好きじゃないかも〜」 先生「あまり無理しないようにね」 ものの数秒でホシノの顔は真っ赤になり酔ったことがわかった。 ホシノ「うへ〜先生〜。先生って好きな子いるの?」 酔った勢いなのかホシノは私にそんな事を聞いてきた。 先生「ゴホッ! ホシノ!何をいきなり!」 ホシノ「いいじゃんいいじゃん。目の前に居るのはもう生徒でもなんでもないただのお酒を交わした相手なんだからさ…」 酔ってる…分かりやすく酔ってる… 先生「私は先生だよ?生徒を好きになるなんてあっちゃいけないんだから。」 ホシノ「なら、卒業した子は?」 先生「え?」 ホシノ「卒業した子ならもう貴方の生徒じゃないよ?」 先生「卒業しても私の生徒に違いは無いよ」 ホシノ「あー!もうなんで伝わらないかな!私!先生の事ずっと好きだったんだよ!でも昔は私の事を生徒でしか見てなかったから、大人になるまでこの気持ちは取っておこうって思ってた! でも今日たまたま先生を見つけて今の私なら見てくれるんじゃないかって考えちゃった!なのに先生は!」 先生「ホシノ落ち着いて!」  ガタッ! ホシノが怒って居酒屋を出ていってしまった。私も料金を払いホシノを追いかけた。 気が付けば私達は浜辺に来ていた。 先生「ホシノ待って!少し止まって!」 そう言うと、ホシノは止まってくれた。 先生「ホシノ…今から言う言葉は先生としてじゃなく、一人の大人として言うね…」 先生「私はホシノの事が好きだ…」 その瞬間、ホシノが少し反応した 先生「でも、昔はホシノは生徒で私は先生。その状態で関係を持つと大人のして最低だと思った…だからホシノが卒業するまで私は待つことにしたんだ。」 先生「そして、卒業してからもホシノはアビドス復興の為に頑張ってくれた。でも、その時のホシノを見ていると、もしかしたら今のホシノにとって私は邪魔なんじゃないかって考えるようになったんだ…でも、今日会ってはっきりわかったよ。今…なんだね…」 先生「ホシノ こんなダメな大人だけど… 私と付き合ってください。」 私がこれまで溜め込んできたものをホシノにぶつけた。ホシノは… ホシノ「うへへ…私達…両思いだったんだね。 はい。喜んで。」 かくして、私とホシノは付き合う事になった。ホシノは私の方に走ってきて勢いよく抱き着いてきた。 先生「おっと!急にどうしたの?」 ホシノ「うへへ〜。先生に抱き着くなんていつぶりだろ。先生…少し走ったから疲れちゃった。」 先生「あはは、結構走ったからね。少し休める所に行こうか。」 そう言ってホシノをおんぶしながらD.U.を歩いていると、ふと目に入る大人なホテル ホシノ「先生…もしかして…?」 先生「え?寄らないよ?たまたま通っただけだからね?」 そう言いホシノの方を振り向くとそこには顔を真っ赤にしたホシノの姿。そして、ホテルの前で服の袖をつまんでいる… 先生「まじ?」 ホシノ「マジ」 次の日、大人のホテルから出てくる先生と女性の姿が撮られた写真が流出。キヴォトス中どころか写真に写った女性を知っている人達は大騒ぎになった。 匿名 S.Hさん  「私も先生と一緒にホテルから出たかった」 匿名 S.Sさん  「ん、私も先生を襲う」 匿名 O.Kさん  「このホテルの防犯カメラの映像をジャックしましたが、すごい声で鳴いてまた。」 〜END〜

1 month ago (edited) | 4  

@とばり-q5s

先生と離れて消えたかのように見えた想いの炎。それは灰の中で小さな火種として燻っていたッ……!!! そして先生と再開。追想に耽り酒で緩む気持ちと首のネクタイッ! 溢れる色気! そして、先生が「大人」として対等に見てくれる喜び!! 子供だった生徒たちがこんな立派な大人になった。そんな生徒たちへのある種の信頼からくる油断ッ…… その最大のウィークポイントにドカン!なんですわ〜! これは「子供」から「大人」になる前の、先生への最後のワガママ!! 先生ごめんなさい!! 油断してくれてありがとう!! ……何がとは言いませんがカヨコとかいいんじゃ! ないかな!!!

1 month ago (edited) | 2