Dialogue for People

#連載エッセイ公開 ▶︎ローレンス吉孝の『あぎじゃびよ〜通信』
第2回『映画「宝島」を観て―奪われた命、沖縄・マイノリティを描くこと』
d4p.world/33878/

社会学者の田口ローレンス吉孝さんが、日々の生活の中から綴る連載エッセイ!
第2回は、沖縄の人々の戦後を描いた映画「宝島」について。
「支配者が被支配者を演じること」はどのような暴力性と結びつくのかー。
ぜひお読みください。

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問題はここからだ。真藤さんが(沖縄)県外の人々に向けてこの小説を書いていると言った通り、この作品がどう読まれていくのかが、どう語られていくのかが、問題だと思う。

そうであればこそ、そうであればこそやはり、
私は、映画『宝島』で役者の人々は沖縄人が演じるべきだったんじゃないかと思ってしまう。

色が濃いファンデーションをぬった大和人が、「俺たちウチナンチュ」「あいつらヤマトンチュとは違う」と演じる姿をみて、胸が張り裂けそうになる。

まだ、自分たちで語ることはできないのかと、まだ自分たちで演じさせてもらうことはできないのかと。

Black Lives Matterのムーブメントを描いた映画を白人たちが演じたらどうだろう。

在日コリアンたちの青春を描いた作品を日本人ばかりが演じていたらどうだろう。

1970年代のハワイアンによる主権回復運動の映画をハオレ(白人)たちが演じたらどうだろう。

私たちは、「異なる民族」というだけではない。
歴史的にも社会的にも、そしていまだに続く、支配者/被支配者という関係性なのだ。

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1 week ago (edited) | [YT] | 63